染織 いとをかし

糸を染め、着物や帯を織っています。染めや織りにまつわることや、日々のよしなしごとを綴ってまいります。

桜と緑茶

桜の反物もあと1丈ほど。

次の帯の準備もぼちぼち取りかかっています。


ザックリした大きな経緯絣。

先ず、経緯の糸を地色に染めます。

地色の染めは桜の鉄媒染。


桜は最初に煮だす染液で染めると(アルミ媒染で)茶みが出るので、綺麗なピンク色を染めるには煮だす回数を重ねます。

ちなみに。

いま織っている糸は、3~12回目に煮だした染液を使っています。

茶みが出る1・2煎目の液を鉄媒染して、今回の帯に使いました。


絣の柄に合わせて、経・緯糸それぞれを括り(妨染)染めます。

絣はクッキリと色が違うほうが織りやすいですし、メリハリが効くのですが…ついつい同系色にしがちです。


絣部分は緑茶の鉄媒染にしました。

緑茶は飲んだ後の出がらしを使います。

紫みのあるグレーに染まり、とても好きな色です。f:id:someori-m:20181116125853j:plain

絣を染めるついでに、次の次あたりに使う真綿糸も染めました。


桜と緑茶。

なんだか美味しそうな組合せになりました。織り上がりはどんな風になるでしょうか…楽しみです♪