染織 いとをかし

糸を染め、着物や帯を織っています。染めや織りにまつわることや、日々のよしなしごとを綴ってまいります。

夏至

明日は夏至

紅花の花も咲き始めています。

少し前からネジ花も咲いていますね。

家の近所で群生している場所を新たに発見して、喜んで寄り道しています。

 

Y様のお着物計画、着実に進んでおります。

お写真を載せることをご快諾頂きましたので、制作過程を少々綴ってみることにします。

 

チラ見せの経糸は、最終的にこのような色の糸を用いることになりました。

チョウジ・紅花(黄)・エンジュとクサギの重ね染め・カリヤスとクサギの重ね染め・クサギ(濃度違いで3色)

T様に送っていただき、大事に貯めていた秘蔵のクサギが大活躍。感謝・感謝です。

それらをこんな感じの縞・・・まぁ、パッと見では無地に見えるのを狙って?整経しました。

ドラム整経の巻取り前はこんな感じ

縞は2種類なのです。

見た目は分からないのですが、ちょっと並びが違うのです。。。

織っても分からなかったですけどね。。。

絹糸の光沢は美しいですねぇ。

 

今回は緯糸の色で変化させる絵羽。

先ずは柄の位置決め。

とくに衿と胸元は図面上に書く位置と着た時では場所がズレるので、実際にY様が着た時の寸法をお聞きして、第一案をひな形に描きます。

それをお送りしてご希望をお聞きして再調整。

ご希望をもとに、おおよその位置を決めて自分の着物に「柄に見立てた白布」をまち針で仮止めして羽織り、鏡を眺めては

「これだと帯にかかる?」

「胸元は斜めになるから‥あれ???」

と、ブツブツ言いながら。

羽織って脱いで調整→羽織って脱いで・・・と、あまり人には見せられぬ姿で部屋をウロウロしておりました。

そして柄の位置が決まり、織る時の為の展開図?と言いますか、自分(だけ?)が分かる為の地図のようなものを書きます。

これと全体のひな型を壁に張って織っていきます。

これらは人によって色々な方法があると思います。私も習ったわけではなく自己流なので、とにかく自分さえ迷わぬような指示書があれば良いのだと思っています。

 

絵羽を織るのは久々です。

織るまでの準備も、縞や無地と違う工程が色々とありますが、この準備が大切で楽しいのです。

改めて着た時のかけ衿の柄の位置・前身頃の胸元の位置の関係など、とても勉強になりました。

そして次は緯糸の色分けのため、さらに電卓とにらめっこが始まるのです。

鯨尺とセンチと入り混じり、後で見るとナンノコッチャ?ダレが書いた?な走り書きが多々。

もう少し分かりやすくできれば良いのですが・・・課題です。

緯糸の染めのお話しはまた次回。

立夏

藤もツツジもあっという間に満開を過ぎ、ヤマボウシの花が咲き、紫陽花のツボミも大きくなってきています。

春が過ぎ急に初夏のような陽気ですね。

 

御礼が遅くなりました。

3月の京都での日本茜展、足をお運び下さった皆さま、お気遣い下さった皆さま、お世話になった皆さまありがとうございました。

今年は出展作品も盛り沢山で見ごたえタップリ。とても刺激をもらいました。

前後のスケジュールがギュウギュウだったため、慌ただしい来京でしたが会いたい人に会え、行きたい所に行けてとても楽しい時間でした。

気づけば会場の写真も撮っておらず。

知恩院さんの近くの川で鷺が会合をしていました。

4年ぶりの奈良

幸せな一時でした。これで1年頑張れます。

 

いま織っている反物はようやく残り1丈ほど。

次の糸を染めたり準備しております。

数年前にご依頼くださったY様とのタイミングがなかなか合わず、ようやく3月末に打合せ。

色のお好み・いつ、どんな時に着たい・こんな帯を合せて‥と、明確なイメージをお持ちでしたので、お話をしながら方向を決めました。

ちゃんとそれを形にするべく頑張るのみです。

柄の位置などの調整をしますが、横段でのボカシにするので一先ず経糸の準備を進めています。

めったに使わない色の色えんぴつを出してきて、緯糸のなんとなーくのイメージを落書き中。

経糸はドリーミングで綺麗な色なので、ちょっとウキウキしながら糸巻きしてます。

ちょっと暗い写真ですがチラ見せ。

本物はサン◯オのシ◯モンみたいなのです。ゆめカワってやつですのよ。ウフフ。

緯糸も爽やかで軽やかで優しい色。それが似合う方なので、染めるのが楽しみです。

弥生

沈丁花のよい香が漂いはじめ、白木蓮の蕾もふっくらしてきましたね。

 

さて今週は京都での展示会があります。

第6回 日本茜伝承プロジェクト展示会

知恩院 和順会館

3月8〜12日

 

有難くもお声がけ頂き、今年も参加させていただきます。

地入れでシャキッとして戻ってきました出展する帯。全て美山の日本茜で染めました。久々のロートン織り。自分史上最高に糸が浮いております。

もう一点はアラカシとクサギのガクの様々なグレーと、ほのかに入るクサギの実で染めたブルーでの縞の着尺。

写真だと3色くらいのグレーの縞に見えますが‥一応グレー8色にブルーなのです。ま、ほぼグレーですが。市松の地紋に見える織りかたです。

10日・12日のお昼過ぎからは会場に居る予定です。

伝統工芸の部でのご参加が増え、色々な作品を拝見できるのを楽しみにしています。

お近くの方がいらっしゃいましたら、どうぞ足をお運び下さいませ。

 

春一番は早々に吹きましたが、まだ寒い日も多いですね。

不安定な陽気です。皆さまお身体お大切にお過ごし下さいませ。

謹賀新年

新年から能登半島での地震

被災された皆さまへ心よりお見舞い申しあげます。

まだ余震も続き、寒さも厳しく本当に不安な日々かと思います。1日も早く安心して過ごせますようお祈りします。

 

昨年織っていた帯は無事に年内に織り上がりました。別に納期はないものですが、自身で年内には織り上げる!と目標にしていたので守れて良かったです。

地入れ前なので、ちょっとシオシオしてますが‥シャキッとして帰って来るのを待ってます。久々のロートン織。楽しく織りました。

 

年末は伊達巻と栗きんとん係。

そしてアダム・ランバートに驚いたり、ブライアン・メイに見惚れたり(笑)しながら、糊入れしたり糸巻きしたり。

かなりギリギリな糸量だったので計って準備。

 

コナラとクサギのガクで染めた色(8色)とクサギのブルーをランダムな縞に。

 

糸に触れる年末年始を過ごし、こんな風に過ごせることは本当に幸せな事だな‥としみじみと感じました。

当たり前に思わず、感謝をして大切に過ごしていきたいと思います。

 

昨年お世話になりました皆さま、ありがとうございました。

新しい年が皆さまに良き年となりますように。

今年もよろしくお願いします。

師走

冷え込む日も増え、木々が色づいてきましたね。

今年もこの季節が!

干し柿は作るのも楽しく、食べるのも楽しみ♪

柿を干すだけでなく、ちゃんと?織りもしています。

細いウールの綺麗な段染めの糸を頂いたので、経糸を絹でストールを。

グリーン系

グレー系

巻くとこんな感じかな

ちょっと経密度が混み過ぎているように感じ、せっかくの緯糸の色が…あと2枚は少し荒くしてみます。

 

剪定したコナラを頂き染めました。

右から1煎・2煎・3煎の鉄媒染。

茶味がある色も良いし、茶味が抜けてきてのグレーも良い色です。

好きな色が染まると見ていてワクワクします。

 

そして日本茜で染めた糸で帯を織り始めました。

格子の幅やロートンの糸を浮かすパターンを考えながら、裏になる3尺を織り調整中。

そして機の左側。

ええと、杼が6丁ありまして…

まぁ、右側にも5丁ありまして…

無駄に杼が多いですが、久々のロートン織りは楽しいです。

来年も『日本茜伝承プロジェクト展示会』に参加させて頂きます。

来年のテーマは「茜さす日本の色」

会期は3月8〜12日 

知恩院 和順会館ギャラリー

公募で出展者も募っておられます。ご興味のある方は下記にお問合せを↓

一般社団法人日本茜伝承プロジェクト

mail: contact@nippon-akane.com

 

先ずは帯を織り、あとはストールも織れるかな?

 

気づけばカレンダーもあと1枚!

あっという間に師走…早いですねぇ。

寒くなってきましたので、お風邪ひかぬようお気をつけてお過ごし下さいね。

秋のお宝

日の入りが早くなりましたね。

17時には暗くなり、なんとなく気忙しい季節になりました。

 

夏前から織っていた着尺もようやく織上がり、次は久々にロートン織りので帯。

こんな糸を使います。

自分らしからぬ色合いですが…全て日本茜で染めました。緯糸はちょっと悩んでいて、試織りして決めようと思ってます。

 

織りの教室の生徒さんが入選なさった(MさんKさん、おめでとうございます!)東京都美術館(新匠工芸会展)と横浜シルク博物館(全国染織作品展)をハシゴで見に行き、色々と刺激をもらってまいりました。

氷川丸も久々。

海は良いですねぇ。

 

そして臭木の季節の到来!

今年もお声がけ頂き(Tさま感謝!)カメムシやクモと格闘?しながらワケワケ作業。

実は完熟のモノと未熟なモノも。

実を選別。

昨年、未熟なモノで染める実験をしたのですが、それはそれで得難い良い色。

青を染める藍以外の貴重な染料。

大切に使わせて頂きます。

 

1日の寒暖差も大きい季節の変わり目。

皆さま体調崩さぬようお気をつけて。

長月

今年の夏は厳しい暑さですね。

日中はまだまだ暑い日が続きますが、吹く風は秋を感じるようになってきました。

 

着尺は暑くて進みが遅く、ようやく半分。

織ったら見えるかな?と思った縞ですが、ボンヤリしてますね…

汗を落とさぬよう気をつけながら織ってます。

こんなストールの試し織りも。

生成りで織ったので、このあと染める予定です。

そして過日、組み紐を初体験しました。

色々な加減が難しいですが、とても楽しかったです。今度、房を整えるのを教わり完成予定です。ワクワク。

 

気になる展覧会があり、涼しくなったら…と思っていましたが、いっこうに涼しくならない!

エイヤッと、出かけてまいりました。

虫めづる日本の人々

サントリー美術館・9月18日まで

 

増山雪斎の『虫豸帖』

写真と見紛うほど精緻な絵で、今回は夏のみ展示でしたが四季の全部が見てみたかったなぁ。

伊藤若冲の『菜蟲譜

パンフレットにもなっていますが大人気でした。

展示の絵はどれも、虫はもちろん描かれている草花も美しかったです。

虫虫虫・蟹・虫虫・蝸牛…と、絵の中に潜んでいる姿を発見し、場内の虫の音に耳を傾けたり、モビールの虫をシルエットで楽しめたり…視覚聴覚ともに楽しんできました。

せっかく都会に出たのでもう一つ!

恋し、こがれたインドの染織

大倉集古館・10月22日まで

 

19世紀のカシミールで織られたショールが圧巻でした。

細い羊毛での綴織。1枚織るのに3年かかるというのも納得な繊細さ。

イギリスやフランスで銅板プリントを用いて作られた「倣カシミールショール」との違いも興味深いものでした。

大倉集古館はとても久しぶりに行きました。

アレ?地下なんてあったかしら??

と思ったら、改修工事をされたのですね。

その工事の様子の映像が流れていて、これがとても凄かったです!

曳家で6時間かけて6メートル移動させ、免震工事と地下室を増築した後、元の位置に移動。

うわ〜、と声が漏れてしまう映像でした。

色々と目の保養をして充実な1日でした。

 

今月もまだ暑さが続きそうですね。

暑さの疲れもたまる頃。皆さまどうぞお気をつけて。