先日、桜の反物が織り終わりました。
先ずは機からおろします。
織った布は織り前に巻き取っていくのですが、その巻きをほどいていくと、布が"ふぅ~"と深呼吸しているようです。
織る間は経糸を張っているので、糸にはテンションがかかっていますし、巻き取られている布側もギュッと締められている感じ。
人で例えるなら緊張状態と言うのでしょうか。
それが解放されて、ホッと安堵の一時…そんな感じかしら。
緩めてホッと一息の図(笑)
そして検反します。
キズはないか・何か織り混んでいないか…
ルーペ・まち針・毛抜き・握り鋏を傍らに用意してチェック。
織りながらも気をつけてはいるのですが、見えていない所でなにか起きている事もあるので見落とさないように。
その時によって多少変わりますが
裏→表→表
と、一往復半チェックすることが多いです。
その後、糊落とし・地入れに出します。
本当は仕上げの作業まで自分でやりたいのですが、反物を張れる場所がなくて…
いつもプロの方にお願いしています。
糊を落とすと糸が本来の柔らかさに戻り、糸の表情が布に出てきて、ようやく反物の風合いがわかります。
地入れから帰ってきたら、もう一度最終チェックをして無事に完成。
機からおろした時は布がホッと一息して、最終チェックが終ると自分がホッと一息?!
織り始めはワクワクに近いドキドキ。
織っている時は淡々と。
仕上がりのチェックはヒヤヒヤに近いドキドキ…言葉で表すのは難しいのですけど、そんな感じでしょうか。
同じ事の繰返しのようで、毎回なにか新たに思う事があります。