染織 いとをかし

糸を染め、着物や帯を織っています。染めや織りにまつわることや、日々のよしなしごとを綴ってまいります。

さくら

f:id:someori-m:20181111102205j:plain

いま織っている糸を染めた、桜にまつわるお話を。


昨年の12月。

「桜の枝を剪定するので、もし必要なら…」、と声をかけてくださり譲っていただきました。

草木染めをしているので、剪定する時にはぜひ教えて下さい!と、自分の友達をはじめ、母の知りあいの皆さまにもお願いしているのですね。

ありがたいことに剪定した枝をいただける機会はあるのですが、その木を実際に見ることは少ないのです。

今回は東京の真ん中で咲いている桜。

今年の春、その場所に行く用事があり、満開の時に出逢えました!

神代曙という品種で、染井吉野よりもピンク強めで艶やかな姿でした。

この桜を染めさせてもらったのだなぁ…と、畏れ多いような、感慨深い気持ちになりました。


桜に限らず、ご縁があって手元に来てくれた草木。

出来るだけ綺麗な色を糸に移し残せたら良いなぁ…と、思いながら染めています。